ファクトで語る

発言に説得力を持たせ、業務上の判断で常に重要な根拠となるのが「ファクト」です。今回はどうすればファクトで語ることができるようになるのか具体的な方法を紹介します。

こんなときにファクトで語れ

人を動かすときは必ずファクトで語ろう

  1. プレゼンテーションによる提案のとき、提案の根拠としてファクトを語る
  2. 上司や同僚にアクションをお願いしたいとき、その理由としてファクトを語る
  3. チームや会社の方針を検討するとき、方針の根拠としてファクトを語る
  4. ビジネス戦略を検討するとき、ファクトを精査して戦略を見出す

ファクトとはどんなもの

ファクトとは、

  1. 客観的に証明できるもの
  2. データや実際にあった出来事

誰かの意見や主観を伴うものはファクトとは呼べない点に注意しましょう。以下のファクトと混同しがちなものは、まさに誰かの意見や主観であるためファクトとは呼べない例です。新聞記事など、一見してファクトのように思えるものの中にも、意見や主観が紛れていることに注意しましょう。

ファクトの例

  1. 社内外のデータ
  2. 他社事例
  3. 歴史
  4. 政府・省庁が出している調査報告書
  5. シンクタンクのレポート
  6. アンケート調査結果
  7. 自ら集めたデータ
  8. Aさんから●●という発言があった「事実」

ファクトと混同しやすいもの

  1. 新聞の社説
  2. Aさんの発言内容

ファクトの集め方

  • インターネットからの収集
    ファクト集めに役立つサイト集は別記事で今後公開予定です
  • 書籍からの収集
  • 自分の「足」を使って収集
    実はこれがもっとも価値のあるファクトです。インターネットや書籍の情報はだれでも取得することができますが、あなたが自ら集めた情報は他の誰にもアクセスすることはできません。では、具体的にどうやって集めるのか。下記を参考にしてください。
    • 現地調査
      足で集める情報の代表格です。実際に店舗や現場に行って、見て・聞いて・触れた情報が価値の高い情報になります。実際に行った店舗や現場の数が多くなればなるほど価値は高まります。分かっていても時間が取れなかったり面倒くさがってやらない人が多いので、意外と簡単にできてありがたがられます。
    • ヒアリング・インタビュー
      これも非常に価値の高い情報です。顧客や現場の声というのはいつの時代も重視されます。現地調査とセットで行うことも多いです。ただし、ヒアリング・インタビューは相手の時間と労力を奪うものなので、むやみに数を増やすのは危険です。目的を設定し、計画を立てたうえで実行しましょう。
    • 複数ネット記事の集約
      インターネットからの収集と何が違うのか?と思った方も多いでしょう。厳密にはインターネットからの収集の強化版のようなイメージです。インターネットからの収集が有益なサイトからデータを取ってくることだとすれば、複数ネット記事の集約は50~100の記事を読み漁り、ネット記事の集合体を作ることによって情報の量や質を高める手法です。これも手間がかかりますが、やる人があまりいないのでかなり重宝されます。
      いまはAIやプログラムによって簡単にできる場合もありますが、そういったスキルのない方でもパワープレイでなんとかなります。

ファクトを扱う際の注意点

  1. 意見・主観をファクトとしていないか
    先ほどの述べた通り、意見や主観はファクトとは呼べません。ファクトを扱う際には、これは意見や主観が混じっていないか?という観点で必ずチェックするようにしましょう。
    • ファクトを歪めて伝えていないか
      意外と多いのが、ファクトをありのままに伝えられていないケースです。
      まずは簡単な例から。「将来、日本の人口は65歳以上が18歳以下の3倍となる見込みだ。」というレポートを発見したとします。この場合のファクトとはなんでしょうか?
      • 「既に65歳以上の人口は18歳以下の人口の3倍になった。」と言ってしまえば当然、間違いです。
      • 「将来、日本の人口は65歳以上が18歳以下の3倍となるので、この施策を打つべきだと思います。」と言ったとしたら、これも間違いです。これでは65歳以上が18歳以下の3倍となるのが確定した未来のようになってしまいます。
      • ファクトとして語るときの正解は、「●●のレポートによると、将来、65歳以上が18歳以下の3倍となる見込みだということなので、この施策を打つべきだと思います。」という言い方です。
    • このように、ファクトというのは正確に伝えなければ、聞き手に混乱や誤解を生んでしまいます。同じようなケースはほかにもあります。ファクトを扱うときは必ず以下のどれかに該当しないか確認し、該当する場合はそれが分かるように一言添えるといいでしょう。
      • 誰かが言っていたことを引用する場合
        ⇒「●●さんが過去にXXXと発言されています。」、「●●のレポートによると、XXXであると書かれています。」
      • 将来予測を扱う場合
        ⇒「●●の推計によると将来XXXとなる見込みです。」
  2. データの一部を都合のいいように切り取っていないか
    データの中には全体と比較してみないと意味のないものも数多くあります。例えばアンケート結果などです。「●●という機能を追加してほしい」という意見が100件集まっていたとします。それだけ聞くと多くの人が望んでいるように思えますが、アンケートには1万人が回答していた場合、大半の人は求めていない機能である可能性もあります。
    こういったことも踏まえ、データを一部引用する場合は注意しましょう。
  3. ファクトの前提を聞き手と共有できているか
    これもアンケート調査で例えると、あなたは顧客アンケートの話をしていたのに、上司は社内アンケートの結果だと思って聞いていた、というようなことがあると議論がかみ合わなくなります。必ず前提は揃えるようにしましょう。

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